おすすめ度★★★★★★ 興収予測15億
行って参りました。
熊本Denkikan初回上映。
席数約100席中90%の入り(これってリターナー、KILLBILLの初日からは考えられない!)
内訳は95%が女性で男性は5,6人?
以下レビュー(ネタバレ含む)
全体に漂うのは、やはり監督二階健が描く映像美の世界。
だが漫然とした見方をしていると、この作品に込められた少しシャイで暖かな「想い」を感じ取れないだろう。
輪廻がもたらした皮肉に胸を張って挑む蛍(黒川智花)と正輝(落合扶樹)。
自分の犯した過ちに初めて気付き、反省し成長する知己(成宮寛貴)。
そして、望月美月と上条さやかの記憶の間(はざま)で輪廻の皮肉に翻弄され、悩み苦しむイヴ(栗山千明)。
ワーグナーの歌劇「さまよえるオランダ人」のオランダ人船長のごとくに現れ、イヴを誘い、そして最後には去っていく哀しき男アダム(HYDE)。
繰り返し、繰り返し流れる「THE CAPE OF STORMS(Last Quater)」のメロディ。
知己「俺にはお前が、お前には俺がいなきゃダメなんだよ!」
イヴ「これは前世からの約束なの!」
この台詞は映画を見終わって考えると別の意味を持っていることに気付く。
原作と異なる終わり方をした以上、原作とは違うアナザーストーリーがそこから蠢き出す。
美月は原作とは違い、自分の前世の記憶とイヴの記憶を引きずって生きていかなければならない。
もちろんそこには蛍と正輝という新しい友人が出現するわけだが…さて…
原作と違う!と眉をしかめる諸兄。
HYDEの演技は痛々しくも未熟であると嘆く諸氏。
言いたいことはよく判る(苦笑)
だが、嘆美な映像だけに惑わされると裏に隠されたこの映画の一番オイシいところを味わえませんよ。
この映画はHYDEファンのための作品でもないし、栗山千明のPV作品でもない。
ちゃんと二階健という男が脚本を書き、監督として仕上げた作品だ。
もう一度書こう
作品全体を漂う感覚に惑わされるな
イイ仕事した連中
音楽:蓜島邦明氏(聴けば判る!一言ぐっじょぶ)
音響効果:小川高松氏(特に公開直前になって加わって音全般が分厚くなったとのこと。古い音響機材の小屋でも意外な程聴き取りやすかった)
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