ひな祭りロックナイトれぽ４

「私の声って『普通』でしょ？」

トークショーも終盤飛び出したこの発言は、私の今の心境そのものだった。

そうなのだ！
10組11曲。
今回のアルバム「CIRCUS」に曲を提供したり、プロデュースしたりしたアーティスト達は個性豊か。
今までリリースされたシングルからもオンエアされたアルバム収録曲からも
「栗山千明ココにあり！！」
っていうシンガーの主張である「声」が伝わってこない。
経験の問題なのか？それとも意図して出していないのかが、もう一つ曖昧模糊としててもどかしかった。

歌姫は声

古今東西、これは鉄則。
それに対して「普通の声」のC.Kが選んだ作戦は
「私をあなた色に染めてみて」
それぞれのアーティストが栗山千明というアイコン（イメージ）をどう料理したいかは、アルバムを1回通して聴く必要がある。
そして、その中で聴く側がどの栗山千明が好きか選ばせようという作戦。

「シンガーとして色が付いていない私だから出来た」
言い回しは違うが、彼女は同じようなことを口にしたことで、今回のアルバムは少し大きな戦略的な意味を持つかも知れない。
つまり・・・今後数年の栗山千明というモデルにして女優、加えてシンガーの方向性を世に問う試験紙的な意味合いも併せ持つと言うことである。
今までは制約の中でしか動けなかったのが、シンガーの肩書きで様々なマーケティング戦略を採用することが出来る。
今回のトークショーであったり、インストアライブであったり、マスゴミへの露出度にしてもしかり。

私が興味深かったのは今回、C.Kのスタッフを含めた「したたかさ」を僅かではあるが感じ取れたこと。

データ班班長とミーティング中
「あれだけのアーティストに話をして、尚かつまとめることが出来るプロデューサーって一体誰だ？」
と話題に出たが、まさかまさかご本人なんかじゃないよな？！
一説に平野綾班スタッフを移動させてC.Kに対してリソース集中を計っていると言われているスペクラ？
自社リソースのみでなく海外アーティストまで召喚してきたDefSTAR RECORDS（SONYGROUP）？

アルバム発売後も歌は歌っていきたいと力強く言ってたC.Kだが、これは・・今後の動向にも要注目だなぁ。

栗山千明「CIRCUS」収録曲および参加アーティスト

01. ルーレットでくちづけを
Produced by 9mm Parabellum Bullet
作詞：菅原卓郎（9mm Parabellum Bullet）
作曲：滝 善充（9mm Parabellum Bullet）
編曲：9mm Parabellum Bullet

02. コールドフィンガーガール
Produced by 浅井健一
作詞・作曲：浅井健一
編曲：PONTIACS

03. おいしい季節
Produced by 椎名林檎
作詞・作曲・編曲：椎名林檎

04. ミライノ・ヒカリ
作詞・作曲：氏原ワタル（DOES）

05. 決定的三分間
Produced by 椎名林檎
作詞・作曲・編曲：椎名林檎

06. 口にしたLOVE
Produced by Chris Cester & Mark Wilson
作詞：いしわたり淳治
作曲・編曲：Chris Cester & Mark Wilson

07. 深海
Produced by 星野英彦（BUCK-TICK）
作詞：櫻井敦司（BUCK-TICK）
作曲・編曲：星野英彦（BUCK-TICK）

08. 可能性ガール
Produced by 布袋寅泰
作詞：いしわたり淳治
作曲・編曲：布袋寅泰

09. 五穀豊穣ROCK
Produced by 佐藤タイジ（THEATRE BROOK）
作詞・作曲・編曲：佐藤タイジ（THEATRE BROOK）

10. Ladies & Gentlemen
Produced by Stephan Jenkins（THIRD EYE BLIND）
作詞：いしわたり淳治
作曲・編曲：Stephan Jenkins & Kryz Reid（THIRD EYE BLIND）

11. New Moon Day
Produced by ヒダカトオル
作詞・作曲・編曲：ヒダカトオル

CIRCUS(初回生産限定盤)(DVD付)
栗山千明